ChatGPTをはじめとするAIは使ったことはありますか?AIにも様々な種類があり、文章生成AIや画像生成AIなど、用途に応じて様々なAIが誕生しています。
今回はそれらの生成AIで作った画像や文章などの著作権について解説したいと思います。
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このお悩みを解決します!
本記事は令和5年度の文化庁で実施した著作権セミナーを参考にしています。
では早速見ていきましょう!
著作権とは?わかりやすく解説します。
著作権とは著作物(曲やモノなど)を創作したもの(著作者)に与えられる権利で、許可なく自分が創作したものを勝手にコピーやまねされたり、インターネットなどで利用されない権利です。
なので、他人の著作物を利用する場合は許可がない限り無断使用はすることができません。
また、法律でも明記されていますが、著作物を創作した時点で、自動的に著作権は発生します。
著作物を創作した時点で、著作者は何ら手続を取らなくても、自動的に「著作権」(及び「著作者人格権」)を取得し、「著作権者」となります。
(法第17条第1項、第2項)
フリー素材などは誰でも使用できるように許可が記載されているので大丈夫ですが、誤ってWEB上の画像を勝手に使用していたら相手(著作者)側から使用料を求められるなどの可能性があるので注意が必要です。
生成AIで作成した画像や文章は公開しても平気?
結論から言うと生成AIで作成した作成物は公開してもOKです。もちろん商用利用も可能です。
文化庁が実施したAIに関するセミナーでも以下のように解説されています。
AI生成物に、既存の著作物との「類似性」又は「依拠性(いきょせい)」が認められない場合、既存の著作物の著作権侵害とはならず、著作権法上は著作権者の許諾なく利用することが可能です。
令和5年度 著作権セミナー「A I と著作権」
つまり既にある著作物に酷似していたり、既存の著作物を参考(トレース)したものでなければAIで作ったものは仕事上や学校などの公共の場所でも自由に使用(公開)して大丈夫ですよということです。
AIで作成したものには原則著作権が存在しない
先程、AIで作ったものは自由に使用して大丈夫と記載しましたが、厳密にいうとAIで作成したものは誰のものでもないので、誰でも使用OKということになります。
但し、無断転載や無断使用はやめましょう。
なぜ生成AIで作成したものには著作権がないのか
理由は簡単です。誰でも作れるものだからです。
例えば文字(プロンプト)入力して渋谷の街並みの画像を作成する場合、
誰でも「渋谷 ビル街」「渋谷 街並み」と入力するだけで同じ画像が出来てしまいます。
これらひとつひとつに著作権が発生していたらキリがありません。
なので、原則生成AIで作成したものには著作権が発生しないのです。
生成AIで作成したものでも例外的に著作権と認められるものもある
基本的にはAIで生成したものは著作物にはあたらないとされていますが、創作意図や創作的寄与があり、表現の道具としてAIを使用した場合は著作物に該当する可能性があります。
なので、「この人がAIで作成したものは著作権ないだろうし、勝手に使用しよう」と安易に無断使用するのは控えましょう。
生成AIを利用する上での注意点
生成AIを利用する際は以下の点に気を付けて利用しましょう。
- 既存のモノ(主に著作物)に類似していないか
- 既存のモノ(主に著作物)をトレースしていないか
- AIといえども著作権者の利益を不当に害することとなる場合は許諾が必要
- 生成AIで誰でも作成できるようなモノには著作権はない
- AIについては現時点で具体的な方向性が定まっていないので、著作権などの取り決めが変わる可能性がある
生成AIというのはまだ出てきてまもないサービスの為、具体的な取り決めがされていないことが多くあります。創作意図や創作的寄与がある場合は著作権に該当するといいましたが、どこからが創作性なのかというのも文化庁ではまだ検討中のようです。
まとめ
- 著作権とは許可なく自分が創作したものを勝手にコピーやまねされたり、インターネットなどで利用されない権利
- 生成AIで作成した制作物については創作したものというよりは誰でも作成できるものなので基本的には著作物ではない
- 生成AIで作成したものは著作物ではないので原則商用利用など自由に使用してOK
- 生成AIで作成したものでも何らかの手が加えられていたり、創作性が認められる場合は著作物として判断される場合もある
- 既存の著作物に類似したものは例え生成AIだとしても著作権の侵害になる可能性がある
- まだ生成AIで作成した生成物に対しての具体的な取り決めがされていないので、著作物か否かを判断するのは難しい
まだ世の中に出てきて間もないサービスだからこそ、今後の取り扱いに慎重になる必要があります。
もし無断転載を避けたいのであれば、生成した画像内に著作権者を記載するなどして自衛することも大切です。
ただ、生成AIは正しく利用すればかなり便利なので、このページを参考にしてぜひ生成AIを活用してみてください。